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ロックの部屋

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STEVIE WONDER

スティーヴィー・ワンダー『FULFILLING FIRST FINALE』(ファースト・フィナーレ)



最近【マルーン5】や【ブルー】のアルバムを良く聴いているのですが、ヴォーカルの節回しなどがスティーヴィー・ワンダーぽい(影響があるのか)なぁと思うところがあって、また再評価といいますかスティーヴィー・ワンダーを聴きたくなり聴いているのです。

やはりスティーヴィー・ワンダーの絶頂期と言ったら、有名な3部作とそれに続く『キー・オブ・ライフ』の頃でしょう。「迷信」は格好良かったな。当時この曲が入っているアルバム『トーキング・ブック』を買おうとして何故か間違えて私は『ファースト・フィナーレ』の方を買ってしまいました。

実際は『ファースト・フィナーレ』よりも『キー・オブ・ライフ』の方が気に入っていたのですが、今あらためて聴いてみると『ファースト・フィナーレ』の方がいいんです。『キー・オブ・ライフ』の方はポップ過ぎるというか、エンターテイメントに徹しているというか完成度が高すぎて、近寄りがたいところもあります。

『ファースト・フィナーレ』のどの辺が良いかというと、スローなテンポの流れの中でドヨヨーンと漂うところが何とも心地よいのです。キーボードの音もちょっとチープな安っぽい音なんですが、そこがベストマッチングです。最近のエレキピアノでも、もっとシャープな音が出るしね。

「Heaven Is 10 Zillion Light Years Away」は名曲です。ドヨヨーンとしながらも、ジワジワ来るんだなぁ。

さらにさらに「Too Shy To Say」です。これもまた宇宙の彼方にドヨヨーンと漂ってしまいます。身体がフワっと浮いて、今にも安らかな眠りにつけそうな心地よい響き。

「Boogie On Reggae Woman」はタイトルはレゲエだけどそんなにレゲエぽくない。軽いサロン風のブギウギ、ジャズナンバー。

女性コーラスの入り方とハーモニカが鳴る雰囲気たっぷりの「Creepin」も良いです。

そして「You Haven’t Done Nothin’」この曲は「迷信」とよく似たファンキーなナンバー、アルバム中一番乗りが良い曲です。

8曲目の「They Won’t Go When I Go」は重厚なピアノの響き、悲しげにも聞こえるスティーヴィーの声だけど、力強いメッセージソングにも聞こえて、アルバムを引き締めるには最適な配曲。

9曲目には明るくコミカルなリズムの「Bird of Beauty」となって、ラストの「Please Don’t Go」はハーモニカとコーラスが華やかでスティーヴィー・ワンダーの歌も踊っています。

『トーキング・ブック』『インナー・ヴィジョンズ』『ファースト・フィナーレ』と続く3部作、1974年作の『ファースト・フィナーレ』はスティーヴィー・ワンダーという宇宙の最初の完結であり、最高の癒し系のアルバムなのです。


ちなみに『トーキング・ブック』『インナー・ヴィジョンズ』は持っていません。そのうち買います。(笑)


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